今回はコンクリートの引張鉄筋配置と曲げひび割れに関する問題です。引張鉄筋をどこに配置すべきかという問題はよく出るので、ここで押さえていってくださいね。
それでは問題を紹介します。
問題

ポイント
この問題は3つの手順で解くことが出来ます。順番は
- 曲げモーメント図を描く
- 引張を受けるところに引張鉄筋を配置する
- 各部材において引張側の曲げモーメントが特に大きい位置にひび割れを描く
です。引張鉄筋は部材が引張を受ける位置に配置するので、まずはM図を描き、どこが引張を受けるか把握しないといけません。M図は静定構造、不静定構造それぞれで求め方はありますが、つり合いの三条件や応力法、たわみ角法などを用いて、求めましょう。
M図が描ければ、あとは引張を受ける位置に配筋し、ひび割れ位置を描くことが出来ると思います。
解答(3ページあります)
コンクリート曲げひび割れ基本問題解答-min解答の補足
鉄筋の配置について
接合部の鉄筋を破線で書いてあると思います。本来は、接合部の中において鉄筋を如何に上手く収めることが出来るかを考え、折り曲げるなどして鉄筋を定着させます。しかし、この問題では接合部に関して何も要求されていないので、破線で書いています。
ひび割れの位置について
ひび割れ位置は柱梁接合部には記入しないようにしましょう。曲げひび割れが生じるのは、接合部の中ではなく、柱梁部材だからです。この点に注意して、ひび割れを記入してくださいね。
まとめ
以上で解説を終わります。ポイントは
- 曲げモーメント図を描く
- 引張を受けるところに引張鉄筋を配置する
- 各部材において引張側の曲げモーメントが特に大きい位置にひび割れを描く
でした。この問題の類の応用問題を確認したい方は以下の記事も参考にしてみて下さいね。